世界遺産音楽館

本当に息をのむというのはこの事だと思いました。まさに言葉にならないくらい感動してしまう場所マチュピチュ。遺跡全体がなんとも言えず美しくそしてこの場所に立てたという事実に心の底から動揺し、万感の思いが胸を満たしてしまいました。まさに空中都市の何ふさわしい、なんとも不思議な空間がそこには広がっていました。下から見たのではここは全く見えませんが、しかし、実際の都市は高所にあるとは思えないほど緻密に石組みがくまれ、農作物のための畑も完備されています。過去の歴史を考えると血なまぐさい場所のような気もしますが、実際のマチュピチュは穏やかで優しい場所に感じました。頭の中でいろいろ考えるよりもまず、やはり行ってみることをお勧めします。そう簡単に行けないことは重々承知ですが、その大変な行程を通過していくだけの価値は絶対にある気がします。インカ帝国が栄えた１５世紀半ばというと日本で室町時代から戦国時代のものですから、そんなに古いものではありません。エジプトなどはまさに紀元前の話であるから歴史的価値から言うとピラミッドの方がありそうなものです。しかし、このマチュピチュとエジプトのピラミッドを比べてしまうと、やはりマチュピチュの方が見る価値は断然ある気さえします。それほどまでにこの遺跡には人を引きつける何かがあるような気がします。

旅立ちの時、人はみな不安になります。ここペルーを訪れるときも本当に不安だらけでした。しかも旅の途中に大切なものをなくしてしまい大いにショックを受けたのですが、出会った人々の支えもあって無事ここに着くことができました。この曲は「人生の大きな転機の時、人は大きな希望と不安を持って、しかし堂々と進んでいく」そんな様子を曲にしたくてかいてみました。